男の子が公園で側転をしている

お父さん、お母さん自分は運動神経がないから子どもも同じだと思っていませんか?
そんなあなたに朗報です。

実は子どもの運動神経がいっきに伸びるトレーニングがあるんです。

プロおすすめの魔法のトレーニングをご紹介します!

目次

運動神経は生まれつき?

うちの子どもは運動オンチだから何をやっても伸びないって思っているお父さんお母さん。あきらめるのはまだ早いです。

運動神経は決して遺伝や生まれつきのものではなく、適切な刺激を与えれば能力を高めることができるんです。

図1は子どもの年齢における年間発達量を示したものですが、動作の習得を見てみると8歳をピークに5歳から10歳頃までは高い推移を保っています。このことから、運動神経を伸ばすに10歳まで適切な刺激を与えると効率的といえます。

それ以外のねばり強さは12~13歳にピークがあるので持久力を高めるのはこの時期がおすすめです。力強さは15歳がピークなので筋トレで本格的に筋力アップをするにはこの時期が適しているといえます。

5歳から19歳までの運動能力や体力の年間発達量のグラフ
図1. 子どもの発育・発達のパターン
出典:宮下充正. 子どものスポーツ医学. 南江堂. 1987.

運動神経をトレーニングするコーディネーション理論

運動神経がいいって一言でいうと「状況に応じて身体を巧みに動かせる」ことになります。

スポーツ医科学の分野ではこれらをコーディネーション能力と呼んでいます。
コーディネーションは1970年代に旧東ドイツのスポーツ運動学者が考案した理論で、筋力や持久力を高めると同じようにトレーニングをすることによって高めることができます。

脳を鍛えることによって神経回路を作りだし、様々な刺激に反応しながら自由自在に動けるようしていきます。
筋力や持久力との違いは、筋トレやランニングはやめると体力が低下してしまいますが、コーディネーション能力は一度覚えてしまえば衰えません。

その理由は脳に神経回路を作るとずっと記憶されるからです。
例えば自転車にはじめて乗ったときのことを思い出してみてください。
最初は転びながらなかなか上手く乗れなかった自転車が一度覚えてしまえば、何年たっても身体が覚えていて簡単に乗れることができます。

またコーディネーションの能力を高めるポイントとしては、一つ動作を完璧にするのではなく広く浅く様々な運動をしていくことで重要になります。
このことから子どもの頃は様々な遊びやスポーツすることで運動神経を伸ばし「運動センスが優れている子」になれます。

7つの能力

コーディネーションは7つの能力に分けられ次のように分類されます。

1 リズム能力

縄跳びをする女の子

身体をリズムかるにタイミングよく動かす能力です。

2 バランス能力

つり橋を渡る男の子

動きながらバランスを維持したり、態勢が崩れたときに立て直す能力です。

3 変換能力

状況に応じて急激に方向転換したり、相手をかわすなど機敏に動作を切り替える能力です。

4 反応能力

様々な情報を素早くキャッチして適切な動作を行う能力です。

5 連結能力

手や脚などのスピードや力を調整しながら、身体全体をスムーズに動かす能力です。

6 定位能力

サッカーを楽しむ子どもたち

相手やボールなど動いているものと自分の位置を把握する能力です。

7 識別能力

おもちゃのバットとボールで遊ぶ親子

ラケットやボールなどを視覚情報と連携しながら上手に操作する能力です。

「コツがわかる」「うまくできる」と体力の関係

子どもの体力の現状

2002年に発表された中央教育審議会による「子どもの体力向上のための総合的な方策についての答申」において次のことがわかりました。

文部科学省が1964年(昭和39年)から実施している体力・運動能力調査によると子どもの体力・運動能力は1985年(昭和60年)ごろから15年以上にわたり低下傾向が続いています。

具体的に13歳女子の持久走では25秒以上遅くなっています(図2)。

子どもの持久力の年次推移
図2. 子どもの体力・運動能力の推移 持久走の年次推移
(注)数値は平滑化してある。男子は1500m、女子は1000m
出典 : 中央教育審議会. 子どもの体力向上のための総合的な方策について(答申). 文部科学省. 2002.

2000年の結果と親の世代である1970年とを比較すると、ほとんどのテスト項目において子どもの世代が親の世代を下回っていることがわかります(図3)。

親の世代と子供の世代での体力比較のグラフ
図3. 親の世代と子の世代の比較 持久走(女子)
(注)数値は移動平均をとって平滑化してある(移動平均:グラフ上のばらつきを少なくするため、ある数値に前後の2数値を加えた数を3で割った値)。
出典 : 中央教育審議会. 子どもの体力向上のための総合的な方策について(答申). 文部科学省. 2002.

子どもの体力を向上させるには

文部科学省が行った2009年度の全国体力調査において、体育の授業で「動きのコツがわかった」「運動やスポーツがうまくできるようになった」「体育の授業は楽しい」という質問を児童生徒にしています。

これによるとコツがわかったと答えた生徒は、うまくできるようになったと多くが答えていて、うまくできるようになることで体育の授業が楽しくなることがわかりました。
この結果は小学生男女でも、中学生男子でも同様でした。

体力が向上するサイクル

ブランコを楽しそうにしている女の子
  1. 動きのコツをつかむ
  2. できなかった運動ができるようになる
  3. 運動やスポーツをすることが楽しくなる
  4. 運動やスポーツをする時間や機会が増える
  5. 体力が高まる

子どもの体力を高めるには、特定の運動やスポーツだけを繰り返せばよいのではなく様々な運動に挑戦させ、その動きのコツを習得させることで達成感や充実感を実感させることが重要になります。

コーディネーショントレーニング

一昔前は子どもの外遊びによって自然と動きのコツをつかみ、にコーディネーション能力を高められる環境がありました。

しかし、現代の子どもは塾や室内でゲーム遊びなど運動する機会や時間が減っています。
またスポーツにおいても同じ競技をずっとやり続けることが多いため、バランスよくコーディネーション能力を高めることが難しくなってきています。

そんな子どもたちにコーディネーション能力を高めるトレーニングがあります。
コーディネーショントレーニングでは7つの能力をバランスよく向上させるために様々な運動を組み合わせながら楽しく実践できます。

どんなに効果的であっても楽しくないと子どもはなかなか続きませんので、コーディネーショントレーニングは誰でも、楽しく、動きのコツを習得できる内容になっています。

さあコーディネーショントレーニングで運動神経をぐっと伸ばしましょう!

代表的なコーディネーショントレーニング

各年代ごとに適した代表的なコーディネーショントレーニングをご紹介します。

コーディネーショントレーニングは必ずこれをやるという決まりはないので、自由にアレンジを加えながら行ってみてください。
世界で一つだけのオリジナルなコーディネーショントレーニングを開発してみましょう!

幼児期(1~6歳)

ボールを持って走る男の子

用具を使わないコーディネーション運動

ジャンケンジャンプ

効果:変換能力・連結能力・リズム能力の開発

ステップやり方
1足を使ってグーパーしながら手も同じようにグーパーします。
2グーのとき手を身体の横、パーのときはバンザイをする。
3手と足の動きを逆にします。
4「 グーパー」と言いながら行います。

マットを使ったコーディネーション運動

ローリングタグ

効果:定位能力・連結能力・反応能力の開発

ステップやり方
12人1組で1人が仰向け、もう1人が1mの間隔をあけて四つん這いになります。
スタートの合図で仰向けから転がって逃げます。四つん這いで追いかけます。
22人の間隔を変えて行います。

ボールを使ったコーディネーション運動

ボールタッチ

効果:識別能力・変換能力・バランス能力の開発

ステップやり方
1ボールに片足を乗せて立ちます。
左右交互に足でボールに触ります。
2合図に合わせてリズミカルに行います。

児童前期(小学1~3年生)

ピースサインをする仲の良い子どもの兄弟

用具を使わないコーディネーション運動

キャッチ・プル

効果:反応能力・変換能力・識別能力の開発

ステップやり方
12人1組になり、どちらか一方の手で軽く握手します。
もう一方の手でじゃんけんをして勝ったほうが「握り」、負けたほうが握られる前に「引く」。
2じゃんけんを足でやってみる。
3じゃんけんで勝ったほうが「引く」、負けたほうが「握る」。

マットを使ったコーディネーション運動

コンビネーションロール

効果:連結能力・変換能力・リズム能力・バランス能力の開発

ステップやり方
1前転と前転の間にジャンプを入れます。
2バンザイジャンプや360°回転ジャンプなど種類を変えて行います。
3グループ全体でタイミングを合わせながら行います。

ボールを使ったコーディネーション運動

ターンキャッチ

効果:バランス能力・定位能力・識別能力・連結能力の開発

ステップやり方
1ボールを地面にバウンドさせて1回転してキャッチします。
2左回りのときは軸足を左、右回りのときは軸足を右にします。
3左右交互に回ります。
42回転や左右180°回転など、回転を変化する。

児童後期(小学4~6年生)

野原を走り回る少女

用具を使わないコーディネーション運動

タッピング

効果:リズム能力・連結能力の開発

ステップやり方
1左足を10cmくらい前に出し、右足を肩幅くらいに開きます。
その間隔を保ちながら両足同時に軽くジャンプして左右の足を入れ替えます。
2ジャンプするときに手をたたきます(クラップ)。
3斜め前方にジグザグにジャンプしながら行います。
4斜め後方にジグザグにジャンプしながら行います。

ボールを使ったコーディネーション運動

クラップキャッチ

効果:識別能力・定位能力・変換能力の開発

ステップやり方
1ボールを上に投げて、手を身体の前後で3回たたいてキャッチします。
2徐々に手をたたく回数を多くしていきます。
3手を交差させながらキャッチをします。
4身体の後ろ(背中側)でキャッチします。

ゲーム形式のコーディネーション運動

フェイントゲーム

効果:変換能力・定位能力・反応能力・バランス能力の開発

ステップやり方
1コーンを1つ用意し3人1組になります。
1人がコーンにタッチされないように守り、2人は協力し合い守っている人にタッチされないようにしてコーンをタッチします。
2コーンの数を増やします。

青年前期(中学1~3年生)

お父さんと川で遊ぶ男の子

用具を使わないコーディネーション運動

リアクションスタート

効果:反応能力・変換能力・連結能力の開発

ステップやり方
1うつ伏せになり指示した方向(左右)に1回転したらすぐに1回転して元に戻ります。
素早く立ち上がってダッシュします。
2仰向けになり指示した方向に四つん這いになってから、素早く立ち上がってダッシュします。

用具を使ったコーディネーション運動

リアクションステップ(コーンを使用)

効果:反応能力・変換能力・リズム能力・定位能力の開発

ステップやり方
1コーンを6個用意して、1辺が3mの正方形を2つ作ります(正方形が2つ並びます)。
各正方形の中心に1人ずつ立って、一方がリーダになりもう1人がリーダーの触るコーンを素早く触ります。
21回ごとに中心に戻るようにします。
3リーダーと逆側のコーンを触るようにします。
4リーダが中心から移動するときにフェイントを入れます。

ボールを使ったコーディネーション運動

ナンバリングパス

効果:定位能力・識別能力・変換能力の開発

ステップやり方
15~7人でグループをつくり、各自番号を決めます。
1番の人がボールを持ち順番にパスをします。
2パスをした人は移動して場所を変えるようにします(自分の番号は変わらない)。
35番→4番→3番と逆回りで行います。
4ボールを2個用意して追いつかれないように素早くパスをします。

子どもの運動神経を伸ばすならパーソナルトレーニングがおすすめ!

子どもの運動神経を伸ばすコーディネーショントレーニングについてご紹介してきましたが、「親子だけでやるのは大変」「コーディネーショントレーニングはわかったが実際にやれるか不安」と思われる方はパーソナルトレーニングがおすすめです。

パーソナルトレーニングはマンツーマン指導なのでお子様の運動能力に合わせてながら楽しくできるので効果的です。

トータルフィットネスサポートでは、子どもの運動神経を高めるためのパーソナルトレーニングを実施しております。

パーソナルジムは宇都宮にありますが、遠方の方でもオンラインでサービスを受けられます。
ただいま無料体験キャンペーンを実施していますので、ぜひこの機会にご利用ください。

子どもの運動神経が伸びるトレーニングのまとめ

アスレティックを楽しむ子どもたち
  • 運動神経は遺伝や生まれつきではなく、適切な刺激を与えれば能力を高めることができます。
  • 運動神経を伸ばすに10歳まで適切な刺激を与えると効率的です。
  • 脳を鍛えることによって神経回路を作りだし自由自在に動けるようにしていきます。
  • コーディネーション能力は一度覚えてしまえば体力のように衰えたりしません。
  • コーディネーションはリズム能力・バランス能力・変換能力・反応能力・連結能力・定位能力・識別能力の7つに分類されます。
  • コーディネーショントレーニングは誰でも、楽しく、簡単に実践できます。

スポーツを本格的にするために運動能力をもっと高めたいという方は「アスリート必見!プロがおすすめ誰でも運動能力を高めるコツ教えます」の記事も併せてお読みください。

参考文献

1)東根明人, 宮下桂治. もっともっと運動能力がつく魔法の方法. 株式会社主婦と生活社. 2004.

2)東根明人. 公認ジュニアスポーツ指導員養成テキスト理論編 第6章コーディネーション能力を高める運動の必要性. 公益財団法人日本スポーツ協会. 2005.

3)東根明人. 公認ジュニアスポーツ指導員養成テキスト実技編 第5章コーディネーション能力を高める運動例. 公益財団法人日本スポーツ協会. 2005.

4)子どもの体力向上のための総合的な方策について(答申). 文部科学省.<https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/021001.htm>(アクセス日:2021/7/1)

この記事を書いた人

パーソナルトレーナー齊藤登

トータルフィットネスサポート代表
齊藤 登

2004年に栃木県宇都宮市にて有限会社トータルフィットネスサポートを設立しパーソナルトレーニング、国民体育大会の帯同トレーナー、医療機関での運動指導、スポーツや医療系専門学校の講師、運動や健康づくりに関するセミナーの開催などを中心に活動している。

NSCA(全米ストレングス&コンディショニング協会)ジャパン北関東地域ディレクターとして、日本におけるストレングス&コンディショニングの普及およびスポーツと健康に携わる専門職の育成にも力を入れている。

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